リー群と多様体

  • 参考はこちら。ぎゅっと縮めて書いてあって、その書き振りが『好み』です
  • リー群は、その定義から「群であって(微分可能な)多様体であるもの」だそうだ
  • リー群(のうちの線形リー群)は指数行列で表されて、その対数である行列が[A,B]=AB-BAによって特徴づけられた演算によって代数を構成する(リー代数)もの
  • 他方、(滑らかな)多様体は局所的に線形座標が乗せられる図形や空間
  • リー群の上というか中にはe^{tX}というように、実数係数を使って表せる曲線があり、この曲線はいろんな方向にある(Xによる)
  • そんな「リー群という多様体」の上に引いた「曲線」だけれど、ある点とその周辺に着目すると、「平面があって直線」が引かれていると見える。多様体だから
  • その「平面であって直線」であるというのは、基底ベクトルの線形和がある、ということだが、それを陽に持っているのが、e^{tX}の対数を取ったリー代数の方
  • だから、リー群は多様体で、リー代数はその局所座標系
  • ここまでが「主幹」
  • いくつかの枝葉を以下に並べる。枝葉とは言っても、リー群、群論多様体の世界のあれやこれやの広大な世界での本当の枝葉に比べれば、かなり主幹部だが…
  • 変換群:群の要素が何かに作用して、それを別の何かに換えるものであるとき、その群を変換群と言う。たとえば、群の要素が正方行列で、作用する対象がベクトルであるとき、この群は変換群。回転群とか。
  • 準同形写像e^{tX}と書かれるリー群上の曲線だがe^{t_1X}e^{t_2X} = e^{(t_1+t_2)X}となっていて、これは、tという実数直線が「加法」とともに作る簡単な群が、リー群上の曲線に対応していて、そこでの演算は「加法」ではなくて行列の積になっていることを表すが、このように、二つの群(加法群とリー群)とが、その演算が何かを忘れて対応付けできる、というその対応付けのこと
  • 構造定数:リー代数は、その基底行列たちが[E_i,E_j] = E_iE_j - E_jE_i = \sum{i,j,k} f_k^{i,j} E_kと表すことができる。このf_k^{i,j}がどのような値を取るかでリー代数の構造が決まる。このようにリー代数を決定づける定数のこと
  • 随伴表現:リー群があって、ある基底があってリー代数があるときに、リー群のある要素(行列)が、リー代数の行列に作用すれば、そのリー代数とそれに対応するリー群とは、違ったものになる。この変換は準同形写像(違うところもあるけど、基本は同じ)になるが、そのような準同形写像のことを随伴表現という。リー代数の要素である行列Xに対して、リー群の要素である行列Aを取って、AXA^{-1}とすること