閉多様体 微分形式 外微分 閉形式・完全形式 ストークスの定理
- 色々ある。入り口をどこにするかも選べる話題である。
- 微分可能多様体から入ることにする
- 微分可能多様体
- 微分形式
- 外積代数
- 外微分
- ストークスの定理
- 鎖複体 chain complex、カーネルとイメージ
- 微分0形式を微分して微分1形式に、微分k形式を微分して微分k+1形式に、とつなげる。外積代数を基にしているので(外積代数をもとにすれば)、ある段階で0になる。k形式にはそれぞれ基底がある
- この段階的に0から大きい方へ上がることもできるし、大きい方から下がってくることもできる
- その全体にうまい代数構造を入れることもできて、これを鎖複体と呼ぶ
- 段を上ったり下りたりすることは、基底が異なる空間の間の写像である
- 今、外微分をこの写像であるとすれば、は微分k形式wのによる像(image)でそれは微分k+1形式の空間にある
- 写像においてカーネルとは、写像した先が0であるようなものなので、外微分においてであることを思い出せば、微分k+1形式への外微分という写像について、はカーネルである
- どうして、像とカーネルという用語が大事かと言えば、鎖複体はとなるようなつながり方をしている対象のことだからである
- 微分k形式では基底があって、それが張っているベクトル空間がある
- また、カーネルのように外微分して0になるような微分形式を閉形式と言い
- ある微分k形式があって、それが微分k-1形式の外微分になっているとき、微分k形式のことを完全形式と言う。上でいうところの像に対応する
- 鎖複体と単体的複体
- 単体を集めたものが単体的複体。ただし1つの単体ともう1つの単体とはそれぞれの単体の構成要素である単体を共有するように集まっている
- この単体的複体をk単体ごとに層をなしてとらえるとき、k単体の層、k+1単体の層などが、鎖複体となっている
- そしてそこでの層のシフトは「k単体集まり(k-chain)から、それの境界をなすk-1単体の集まり((k-1)-chain)へのシフト」に相当する
- したがって、外微分という作業と、単体的複体の境界を取る、という作業とが対応づいている
- 外微分を2回繰り返すと0になる(ddw = 0)は、この単体的複体に関する鎖複体にも当てはまる。単体的複体のk単体の集まりの境界に相当するk-1単体の集まりを取り出し、さらに、それらの境界に相当するk-2単体を集めると0になる。ただし、ここで各単体には符号がついていて、その符号づけの方法は、外積代数で符号づけが大事であったのと同じ要領となっている。
- カーネルと像の関係と、穴の数を知ること〜トポロジー〜
- 組み合わせとトポロジー
- n個の要素の集合の冪集合は個の要素を持つが、それらのいずれかが存在する、という状態は、単体的複体として表すことができる
- 離散化
- 三角化〜単体的複体〜Connection matrix
- 組み合わせにしろメッシュ化にしろ、データ構造としては単体的複体
- この情報はconnection matrixと呼ばれる行列として保持できる
- k単体とk+1単体との関係をk単体の数を行数に、k+1単体の数を列数にし、それぞれの帰属関係を±1で表し、非帰属状態を0で表した行列がconnection matrix
- さらに、このconnection matrixは離散的に外微分をする計算に該当することから、微分可能多様体の離散的微分形式演算はconnection matrixを介在させた線形代数演算とすることができる
- さらに、connection matrixがk-chain(鎖複体で言うところのk単体の集まり)と(k-1)-chainとをつなぐこと、このconnection matrixがカーネルや像の次元を決めていることから、カーネルであって像になっていないということが何次元に相当するか(いくつの「穴」があるか)は二つの隣り合うconnection matrixのランクの差として算出することができる
- その他
- 外積代数とホッジ作用素と線形汎関数と内積
- 外積代数は、基底が1,n,n(n-1)/2,...,n(n-1)/2,n,1のように上下対称になっている
- 微分k形式に微分n-k形式を作用させると微分n形式になり、それはスカラー(のようなもの)
- スカラー(のようなもの)を返すので、この作用はスカラー場へのマッピングである。そしてそのような作用を持つ関数を線形汎関数と呼ぶし、それは見方を変えると微分k形式(微分k形式の基底が張ったベクトルのようなもの)に、同じ長さの微分n-k形式(ベクトルのようなもの)を掛け合わせて、スカラーを出しているから、内積をとったもののようにも見える
- このように微分n-k形式を作用させることを、k形式に便宜上読み換えて内積をとる作用と読み換えるとき、微分n-k形式のオブジェクトにスターをつける習慣があり、それがホッジスターとかホッジ作用素とか呼ぶ
- 外積代数とホッジ作用素と線形汎関数と内積