ぱらぱらめくる『量子力学の数学的基礎』
- 難しい本らしい
- 多少なりとも何か自分の足しになればと思って書くことにする
- 1. 序論的考察
- 2. 抽象ヒルベルト空間の一般論
- 有限行列では自明な解(0ベクトル)以外の固有ベクトルを求めることが課題。固有ベクトルはそのノルムが何でもよいので、単位ベクトルの探解とみなしてもよい
- 波動関数で問題になる無限次元の方でも固有値と固有関数が問題となるが、そもそも波動関数が0ではだめで、「確率密度の積分が1」だという制約が入っている。それは行列での固有値問題における単位固有ベクトル探しに相当する
- さらに、ハミルトニアンなどの無限次元行列の形をした作用素は、状態ベクトルでサンドイッチして物理量の期待値を返すので、エルミート、さらに、状態ベクトルの変換としてみるときは、ユニタリ
- したがって、抽象ヒルベルト空間を想定した無限次元行列(を含む、行列)の固有値問題は、エルミート行列やユニタリ行列に関する固有値問題に制約して明らかにすることが必要になる
- したがって、抽象ヒルベルト空間の議論にも、そのような方向での制約化行列とその固有値問題とが主流になる
- 3. 量子力学の統計
- 4. 理論の演繹的構成
- 標本はばらつく。たくさんの標本を観測し、その期待値を求めると、その期待値もばらつく。ばらつきはするが、標本数が大きいとき、その期待値を真の平均との違いは小さくなる(大数の法則)。これが、巨視的物理観測では、量子的ばらつきが影を潜め、同じ(と思われる)状態を繰り返し観測すると、『巨視的な観測誤差』を除けば、ほぼ同じ値が観測される理由(らしい)