7 Imaginary geometry ぱらぱらめくる『Universal Randomness in 2D』
- 7 Imaginary geometry 虚数を使う?幾何? 複素関数・複素平面・共形変換??
- 7.1 Forward coupling : flow lines of ???
- 7.2 Chordal SLE/GFF couplings 組み合わせ用
- 7.3 Proofs of coupling theorems
- 7.4 Flow lines starting from the boundary
- 7.5 Interior flow lines
- 7.6 Counterflow lines and space-filling SLE
- 7.7 Time reversal symmetries
- 7.8 The reverse radial SLE/GFF coupling
- ガウス曲率が一定で正なら、球、その上の幾何は球面幾何。ガウス曲率が一定で0なら平面、その上の幾何はユークリッド幾何。ガウス曲率が一定で負なら、双曲空間で双曲幾何
- この章は、ガウス曲率が一定で『純虚数』であるような幾何の話
- この幾何が成り立っている世界では、まっすぐ進むと角度は維持されるが大きさが変わってしまうかもしれない。角度保存なので共形変換
- 7.1 Forward coupling: flow lines of
- 複素平面を考える。その平面の各点の座標をとって実数を返すような(滑らかな)関数があるとする。これをとしたとき、という微分方程式があったとすると、これは、各点での動きが、であることを意味する。そしてこの値は、が掛かっているので、単位複素数になる。この指数が純虚数であることを持って、"Imaginary" curvatureという(らしい)
- なる流れを指定する場があるときに、そこに、流路があるとする。これがSLEであるとすると、それに対応する共形変換シリーズがある。そのことを考えるとき、上の点の流路としての速度ベクトルは、SLE的には実軸上の正負の動きに対応する。は複素平面の方向ベクトルであり、SLEの場合それは0からまでを向く。のときは(1,0)ベクトルに対応するから、そこからの角度分だけぐるりと方向を変えてよい。そのことがからの範囲に相当する動きができることを意味する。曲線にとって言えば、曲がらずに伸びるのがに相当する方向で、それは複素半平面に押し込んだ状態としては、直上への動きで、それが相当。逆に方向はということ。
- 複素半平面にSLE曲線があると、その周辺に(乱雑に見える)ベクトル場が定まる
- このImaginary geometryでは、平面に実数を対応付け、その実数の倍を肩に持つ虚数に「その点での回転具合」を定める。この「回転具合」自身は平面のベクトル場を作るのだが、これにを加えて、を0からまで振ることで、この点から任意方向への射出ベクトルが定義できる。この結果、平面上に「ベクトル場」ができるのではなくて、「座標系」ができる。そしてこの座標系は共形的になっている
- 7.2 SLE曲線の部分セグメントとGFFをつなぐ
- GFFが作るフロー軌跡とSLEとを対応付けることで、GFFを定める関数とSLE曲線を駆動する要素との対応関係を作る
- SLE曲線を「生やす」か「戻す」かで2方向の対応付け(forward & reverse)
- 7.3 GFF関数とSLE曲線との対応付け、forward & reverse の証明:とりあえず興味なし
- 7.4 シミュレーション結果
- ある点からある点への軌跡は、射出角で決まる。交叉しない
- 軌跡の複雑度はSLEの複雑度パラメタと対応する
- 異なる点から出発した、同じ射出角の軌跡は途中でマージする→木構造ができる
- 異なる点から出発した、射出角が直角な軌跡は途中で直交する→共形
- 領域の外縁からのフロー軌跡が一意に決まるのか、という問題。
- 複素平面場が連続でなめらかな関数のとき、それが定めるimaginary geometryはフロー軌跡を一意に定めると思われるが、GFFのようにランダムな場だと必ずしもそうではないかもしれない危惧が残る。が、どうやら、一意に定められそうということになっているらしい、すくなくともある条件を定めれば。そしてそれがSLEになっていることも示されてきている
- ある1点から出発するときには、飛び出し方向をでぐるり、とする
- ある点から方向に射出すると、その2軌跡が作る閉じた範囲が「到達可能範囲」を定め、その中には、共形な座標系ある。その共形な座標系は酔歩(っぽいもの)でできている。