準備〜ぱらぱらめくる『ソボレフ空間の基礎と応用』

  • 記号と積の微分
  • ルベーグ積分
    • まず、導入でルベーグ積分はわかっているものとする、と来ました
    • そんなことを言われて、わかっていないことがあっても、いつもはまったく気にしないのだけれど、さすがにルベーグ積分〜測度論〜確率論のつながりで、まったくの気にしないというわけでもない
  • というわけでまず、ルベーグ積分
  • ルベーグ積分ソボレフ空間論で大活躍らしい
  • 必要なのは、ごく基礎的なルベーグ積分のことと、それを少し超えたルベーグ積分の知識が必要
    • 初めに、「基礎的」部分
      • リーマン積分と違うよ、と
      • 色々、扱いやすい性質があるよ、と
      • 確率分布のときによく使う、σ加法族とか、ああいう、集合的に個々と全体との扱いを基礎にしているよ、と
    • で、結局、どううれしいわけ?何が本質なの?というところが面倒くさい(というかわかっていない)
      • リーマン積分的に難しい(難しいけれど解決できる)課題や、リーマン積分的には扱えない課題をルベーグ積分は解決してくれる、と
      • それっていつ?出会ったことがなければ想像もできませんが…
        • とくに、「極限」を含むときに便利なのです、と→フーリエ変換、大事、と「数学はいかに使うか」でも強調してありました(こちら)
      • じゃあ、それってどうやって実現するの?
        • 関数下面積を水平軸に沿って幅が微小な長方形にするか、水平断面の積み上げにするか、という話がよくあるけれど、それの何が嬉しいのか説明できない
      • と思っていたら、Wikipediaの日本語の記事にはないけれど英語の記事にはある「ルベーグさん本人の言葉」というのがいいです
I have to pay a certain sum, which I have collected in my pocket. I take the bills and coins out of my pocket and give them to the creditor in the order I find them until I have reached the total sum. This is the Riemann integral. But I can proceed differently. After I have taken all the money out of my pocket I order the bills and coins according to identical values and then I pay the several heaps one after the other to the creditor. This is my integral.
いくらかの金額を支払いたい。ポケットに色々な札と色々なコインがいろんな枚数で入っている。これを一つずつ取り出して、支払金額に達するまでやりましょう、というやり方もある。これがリーマン積分。僕の方法はこれとは違う。まずポケットから全部取り出して、札とコインとを単位の順に並べる。同じ札・同じコインは一つの山にしておく。支払うときに、同じ札・コインの山ごとに払って、支払金額に達するまで続けるんだ
      • このように、何かしら、「全体」を「取り扱うべき順序」でソートして、その順に「積分」しようよ、ということらしい。水平断面の積み上げにする、という例はこの「取り扱うべき順序の一つの例」らしいが、別に、そんな自然な順序じゃなくてももちろんよくて、「やりたい順序」でやってよし。ただし、「やりたい順序」にはそれなりにうまく話がつく順序があるし、特に「極限」のこととかをやるときは、「もう小さいからやらなくてもいいや」という「カス」がうまくまとまるような「まとめ方」「順序」の入れ方がよいよ、という話らしい
  • この、「極限の扱い」などへの「よいまとめ方・順序」が、ルベーグ積分をしたときに、「よい性質」として使ってもよい補題とかの前提条件らしい
      • また「制約を守る限り」で「自由に」まとめ方を決めたりする議論をするには、集合論が便利だよ、と。
      • ちなみに、ルベーグ積分の便利な性質は、極限記号と積分記号を入れ替えること、積分微分を入れ替えること、多変数で変数別にいじったり、変数順序を入れ替えたりしてもよいこと、と説明されている
      • ウェブサーフしても、何か勘所がおさえられなかったので本を2冊、注文してしまったけれど、上記で「ソボレフ空間」への旅のためには十分かも…。届いたら走り読みはしたいと思いますが。
    • 少し超えた部分としてのルベーグ積分
      • ルベーグ測度の正則性と連続関数による近似
        • 重要な関数クラスがある。それらの特定の性質が説明される
      • 合成積とYoungの不等式
        • なめからな関数で近似するために合成積を導入する
        • 合成積:convolution
        • molliferを用いた近似と変分法の基本補題、何かしら滑らかにつなぐための道具
        • L^pのノルム収束と各点収束
    • その他ルベーグ測度・ルベーグ積分でよく出てくる用語に"a.e." = "almost everywhere"。測度が0で全体からみてないに等しい部分におけることは無視して、それ以外のところ"almost everywhere"について議論する→「ほとんど(数学)Wiki
  • 「1の分解」
    • 『局所的なものを大域的なものに結び合わせる道具』@解析学〜「1の分解(partition of unity)」
    • 多様体上の積分を定義するために用いられるもの。多様体にリーマン計量が存在することを示すときの道具。
  • 関数空間の一覧
    • 関数を特徴ごとに集めたものをC^{*}_#(\Omega)のように表す。関数をきれいに空間に配置して「求める関数を探したりする」ため
    • 関数の存在空間を\mathfrak{D}(\Omega)のように表す
    • 積分できる程度によって関数を分類するL^p(\Omega)のように。積分できる
    • 積分できるかどうかという点で異なるグループに属する急減少・緩増加関数を\mathfrak{I}のように表す
    • ソボレフ空間H,W
    • ノルム・セミノルム
    • 関数に対する作用
    • \mathcal{R}^Nの移送
    • 数の集合