共形変換による2次元の形解析
- 昨日までの記事で、共形変換についてメモをした
- というのも、形について解析がしたいから
- こちらのPDFは共形変換を用いた形解析そのものに関するもの。読んでみよう
- 大まかに言うと(アブストラクトによると)
- 二次元平面の「形」っていうのは、滑らかな曲線で閉じているもの
- これは、リーマンの写像定理から単位円に同じで、その変換は共形変換
- したがって、すべての「形」は単位円からの共形変換の違いとして比較する、という方法がある
- この共形変換の違いをノルムにした空間がTeichmuller space(らしい)
- そこのノルムはWeil-Petersson Riemannian normという(らしい)
- さて、本文。
- 構成は
- 1. イントロ
- 2. 形をDiffeomorphismの商空間で考えるということについての概論
- 3. 形とDiffeomorphismとを行ったり来たりするアルゴリズム
- 4. 形とDiffeomorphismの行き来の実例
- 5. 形の異同を測るWeil-Petersson Riemannian norm
- 6. WPノルムなど、形の評価の実例
- 多様体を滑らかに移行できるとき、それはDiffeomorphism
- というようななる直線的増加を基準とした周期変化を使って、「形」の閉じ方を取り扱う
- メビウス変換というのがあってによって、単位円が変換される。これは、PSL(R^2) (実2次元平面である射影空間(商をとっているから(?))
- Diffemorphismについて、どんなメビウス変換で可能なのかの商空間をとると、そこにあるのはWeil-Petersson Riemmanian metricだという
- 少し言葉を足すと、いろんな形があるときに、メビウス変換で移りあえるなら、それを同じものとみなすとする。そうすると、形に関する全体空間がメビウス変換によって分類される。そしてメビウス変換で移りあえる形は同じとみなして、代表元(としての形)だけの空間を考えると、代表元同士の距離が、「形」の違いを体現できる。素敵なことに、この代表元同士の最短距離は、この(商)空間で大円として一意に決まる。それがWeil-Petersson Riemmanian metric。また、この商空間での最短軌道に沿って形を変える、というその変形(Diffemorphismではないけれど、移行できるような変形)を表している。この2つの意味で、この空間は、形に関して情報を有しており、その遠近関係についての適切な測度空間になっている
- 解析に使うためには、形とそのDiffemorophism分類がさくさくできることが必要。さて。
- その方法は複数あるが、2方向ある。形からDiffemorphismへ、とDiffemorphismから形へ、の2つ
- 形からDiffemorphismは複数の方法があるが、Schwarz-Christoffel formulaによる数値計算法がよいらしい(多角形に近似する方法)→こちらもよい
- 他には、円で埋め尽くす方法、zipperと呼ばれる方法などがある
- 大まかにいうと、変形後の形がとがっているところは、単位円盤では密に、逆はまたその逆、という関係になる
- Diffemorphismから形へ、はconformal mapを2つ(単位円の内側と外側)見つける必要があって、大変だ、と(Welding problem溶接問題、と呼ぶらしい)。
- その方法は複数あるが、2方向ある。形からDiffemorphismへ、とDiffemorphismから形へ、の2つ
- 複素平面に無限遠点を付け加えてリーマン球面を作る。単位円は、このリーマン球面を2つに分ける。単位円メビウス変換した変形円もリーマン球面を2つに分ける(ここでは、滑らかで交わることのない変形円のみを扱っている)
- 単位円上の点を単位円上の点に順序を変えずに動かすような変換もメビウス変換であるが、そんなメビウス変換も考える
- リーマン球面で考えると、単位円の外側も、別に単位円の内側と違いはない、1/z的な対称性を持ってうつりあえる。ただし、この外側の変換と内側の変換とは、対象にしている「形」によってずれることなく単位円上の位置換えで結合されなくてはならない
- 結局単位円の外の変換と内の変換は、どちらかを決めれば決められる。どっちを決めるか、だが、内側は、どこがどこに移ってもよいという自由があるが、外側は、「無限遠点」は特別なので「無限遠に移らないといけない」という制約が入れられる(それが、無限遠も含めての共形変換におけるなんがしかの制限だったように思う)ので、外側について共形変換を見つけて、内側も追って作る、と。