ぱらぱらめくる『Where Mathematics Comes From』
Where Mathematics Come From: How The Embodied Mind Brings Mathematics Into Being
- 作者: George Lakoff,Rafael Nunez
- 出版社/メーカー: Basic Books
- 発売日: 2001/08/15
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 邦訳は
- 作者: G.レイコフ,R.E.ヌーニェス,George Lakoff,Rafael E. N´u〓nez,植野義明,重光由加
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2012/12/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
- Introduction: どうして数学に関する認知科学が大事なのか
- Part I: 基本算術の身体化(具体的理解・腹からわかること)
- 1. 脳に初めから備わった算術
- 小さい数はぱっとわかる
- 動物のそれとの比較
- 数字を扱う脳。Inferior Parietal Cortex (下頭頂皮質)、Angular gyrus(角回)
- 2. 身体で感じる・理解することのための認知科学のイントロ
- 無意識の認識(会話・判断の大部分は意識的ではない)
- 無意識の記憶
- 数学的認識に用いられる、数学に特化していないものごとの例
- ぱっとわかる数関連を超えて
- Image schema (空間における関係性)
- Above,Contact,Support,Interior,Boundary,Exterior,Profiled,Landmark
- 論理的推論・視覚に言葉を与える、空間知覚
- 位置関係、ベン図
- 視覚の大脳局在
- Aspect schema(状況)
- Source-Path-Goal schema
- 空間の動きの記述
- 軌道、始点、終点、経路、時間経過を伴った動き、軌道上の運動ベクトル
- Into shema. Out-of shema
- Metaphors
- 状態は場所
- カテゴリーは容器(コンテナ)
- あるものがある場所であることをすると何かがどうとかする、というような複合状況について、実体世界での理解や説明は容易。数学における複合状況を把握するのに実体世界の複合状況をあてはめる・なぞらえる
- 概念のブレンド・混ぜ合わせ
- シンボルにする
- 3. 算術の具体的理解:喩えに基づいて
- 算術の特性
- 正確、一貫性、時間・異地域に関して安定、文化を超えて理解可能、シンボルで表しうる、計算可能、一般化可能、多種多様な局面での説明・表現・予測に使いまわして有効
- 必要な認識能力
- グループに分ける、順序をつける、ペアを作る、記憶する、やりきったことがわかる、勘定してその個数をつける(Cardinal number 基数)、序数とは独立して基数を扱う
- さらに、組み合わせる、文字変数を扱う
- さらに、比喩、概念のブレンド
- 喩えに2種類、いろいろなshemasにそれぞれ喩えられる、それが統合的に収まる
- ものを勘定する、部品・ピースで組み立て、長さを測る、線に沿った動き
- 具体的な行為に直結した算術的概念を比喩を使って説明
- 抽象概念に持ち込む(数直線)
- 『はじめてであうすうがくの絵本(1)』的な内容
- 算術の特性
- 1. 脳に初めから備わった算術
- 作者: 安野光雅
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1982/11/20
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 15回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
-
-
- 掛け算・割り算、commutativity,associativity,distributivityも
- 演算の逆
- Metonymy(換喩)と文字変数
- 1/0に持たせる特別な意味
- 4. 算術の諸法則の由来は何か
- 直観でわかる3までと4以上
- 計算が閉じていること
- 数と数記法
- 計算と暗算
- 数の拡大、直観的にわかる1,2,3からだんだんに
-
- Part II: 代数・論理・集合
- Part III: 無限の身体化(具体的理解・腹からわかること)
- Part IV: 空間と運動とを用いないで理解すること。現代数学を形成するための不連続な飛躍?
- 12. 点と連続
- 点と線と面と、あつめても次元は上がらないけれど、それでも低次元のそれでできている…、数直線、空間重点曲線、連続
- 13. 数の連続性:デデキントの喩え
- と
- 14. 空間や動きを使わずに計算すること:ワイエルストラウスの喩え
- 喩えから飛躍すると、喩えでの理解ができなくなる、喩えを部品とした理解と矛盾してくる、その矛盾は何かしらで整合性をつける必要が出る
- 12. 点と連続
- 古典的な無限に関するパラドクス
- Part V: 数学に関わる哲学的なことを色々
- 15. 数学の身体化の理論
- 16. 数学の身体化の哲学
- Part VI: 古典的数学の要素・概念に関する認識構造についてのケーススタディ
- 十分に抽象が進んでしまっている数学概念を「わかった」と思うのは、どういうことか(数学がわかるということや、数学のまなび方と通じる部分もあれば通じない部分もある内容)
- Case Study 1. 解析幾何と三角法
- Case Study 2. (ネイピア数)とは何か
- Case Study 3. (虚数単位)とは何か
- 虚数単位はどうして威張っているのか
- Case Study 4. が表すこと。古典数学の複数概念が統合されることとは
- 。複素平面、回転、円、あれやこれや、月の特定の半面だけが地球側を向いていることとどこか似ている、その符号具合。「もとよりそうなっているようなものだから」とすれば驚かないが、をそれぞれ別のところで理解して、そのうえでそれらがであったから「腑に落ち」にくい