ぱらぱらめくる『The Fractional Calculus』

The Fractional Calculus: Theory and Applications of Differentiation and Integration to Arbitrary Order (Dover Books on Mathematics)

The Fractional Calculus: Theory and Applications of Differentiation and Integration to Arbitrary Order (Dover Books on Mathematics)

  • 微分は、1階の微分、2階の微分というように自然数の階の微分が定義されている
  • 微分しないことは0階の微分
  • 微分の逆の処理を積分とすれば、積分は負の整数の微分
  • 一般化したがる数学の常として、整数と整数の間の階の微分はどうなるのか、については、古くから議論や提案がなされてきているそうだ
  • 「定説」がないのは、「定義の仕方によって異なる『整数と整数の間』階の微分」が作れるから
  • いくつかの概念的なこと
    • 負の微分(積分)に進むときは、「範囲」を必要とする(定積分の場合に同じ)
    • 整数に関して定義があって、『後から』整数の間に関して定義された階乗とガンマ関数(n!=\Gamma(n+1)の関係との『親和性』がよいようだ
    • ガンマ関数は、階乗が与えている離散的な点をうまく通るような関数(基本的には定義域が全実数)
    • 微分積分は関数なので、その整数階と「間整数階」とはどうなるかと言えば、離散的に定義された、関数がつながるように変化するような定義の仕方をしたものが「間整数階」の微分
  • 「間整数」というときに、「整数と整数の比〜分数」のそれの定義がやりやすいから、「分数階微分」となった
  • 実世界への応用
    • 制約のない空間での微分方程式・拡散方程式があったときに、微分積分は普通に解く
    • そこに空間制約が入ったりすると、係数の具合が「間整数階」微分のそれと同じようになることに気づく→「間整数階」微分を答としてやればよい
    • と、こんな使い方ができるようだ