ぱらぱらめくる『現代幾何学への招待』曲面の幾何からシンプレクティック幾何、フレアホモロジーまで

  • SGCライブラリ124

www.amazon.co.jp

  • 目次
  • 1 近道の数学
    • 近道は「すべての道(汎関数)」の中で一番短いもの
    • 汎関数極値を求めるために、微分したい→変分法
    • 接ベクトルの大きさの積分が長さ。説ベクトルの大きさの二乗の積分から曲線の「エネルギー」も定める
    • 長さの二乗はエネルギーが定める値以下になる。長さが同じ曲線にはエネルギーがいろいろなものがある
    • エネルギーが極値を取るような曲線を測地線と呼ぶ
    • 測地線は必ずしも最短曲線ではない(複数の測地線が引けることがある。とはいえ、十分に狭い範囲では、測地線は最短曲線
    • 曲線の長さ・エネルギーは接ベクトルの大きさを使った積分なので、ベクトルの大きさの定め方が場所によって異なるような空間でも定められる→リーマン幾何
    • 曲面には「必ず」複素構造が入る。等温座標の存在からそれは言える
  • 2 曲面の幾何 I
    • 曲面の面積の変分問題が登場する
    • 境界が与えられたときに、その境界を張る面積最小の曲面を求める問題は変分問題
    • 接平面が定める微小面積の積分が曲面の面積で、その二乗の積分が定めるのが曲面のエネルギー
    • 面積とエネルギーにも不等式関係がある
    • 等号が成り立つような座標系の取り方が等温座標(等温座標は常に存在するが、たくさんの取り方がある)
    • エネルギーの極値問題として極小曲面は得られる
    • エネルギーの極値を与える写像を調和写像と名付ける
    • 勾配ベクトル。平均曲率ベクトルに沿って流れる幾何学流を「平均曲率流」と言う。これに沿った変形では必ず面積が減少する
  • 3 曲面の位相的分類
    • 境界ありなし。閉じている
    • 向き付け可能・不可能
    • 種数
  • 4 基本群と被覆空間
    • 基本群(1点に縮まらないループにどういうタイプのものがいくつあるかを考えるための要素と演算でできたもの)(縮める・ループが残る、というのがホモトピー)
    • 1点に縮められる空間は「単連結」
    • 被覆空間(空間から空間への写像を考えて、その重複性を考えたりする)
    • 被覆空間は、縮められない空間の重複性などを、「重複性は縮められる空間が背負っている」ことを利用して、縮められる空間でほぐす操作(円周をぐるぐる巻きにするのは、円周という縮められない空間と、実数直線という縮められる空間の組み合わせなので、縮められる方を処理してやることが被覆を考える、ということ)(…らしい)
    • ほぐす操作をできる限りやって得られるのが、普遍被覆空間
    • 等長変換・共形変換・等温座標
  • 5 ポアンカレ予想と幾何化予想
    • 向き付け可能な単連結3次元閉空間はS3だけか
    • パーツが8種類ある、というのが幾何化予想
  • 6 リッチ流
    • 幾何化予想の解決に使われたリッチ流
  • 7 平均曲率流
    • 最も面積を効率よく減らす方向
    • 「面積の負の勾配流」
    • 曲面の平均曲率流では、特異点が生じてしまう
  • 8 曲面の幾何 II
    • 測地線:曲率的に「曲がっていない」線
    • ガウス曲率と平均曲率
    • 単位法ベクトルを単位球面上に張り付けたものがガウス写像
  • 9 ビギナーの物理
    • 勾配ベクトル場、発散
    • 調和関数
    • 最大値原理
    • 熱方程式
  • 10 高次元のh阿那志
  • 11 多様体とモース理論
    • 『有限次元の多様体の位相を、その上の関数を用いて調べる』
    • ホモロジー群、ベッチ数
    • コホモロジー
    • 『「調和」は仲間の代表となることのできる優れものの代名詞』
  • 12 調和写像
  • 13 シンプレクティック幾何と古典力学
  • 14 ラグランジュ部分多様体
  • 15 フレアホモロジーと交叉理論
  • 16 新しい幾何学の潮流