ブラウン散歩はCRT『私のためのBrownian map構成法』

  • ブラウン散歩は、0から出発して0に戻る酔歩であって、正の値のみをとっているもの
  • 特に、0 \le s \le 1の時間範囲に限定したものがNormalized Brownian Excursion(標準ブラウン散歩)
  • 今、時刻s,tにおける位置をe_s,e_tのように書くことにしとする
  • d_e(s,t) = e_s + e_t - 2 min_{min(s,t) \le r \max(s,t)}(e_r)という値を、時刻sと時刻tとの「ブラウン散歩eの意味での距離」と定義する
    • s=tのときd_e(s,t=s)=0だし、
    • s,tの間の値が、すべてe_s,e_t以上である場合も、d_e(s,t)=0であるから
    • ブラウン散歩で原点に近づく向きに動いている経路は、必ず、原点から遠ざかる経路とペアになってd_e(s,t)=0なる点とペアになっている
  • 結局、原点0から出発し、原点0に戻るような「木」が得られる
  • 円周の弧をあちこちでつぶして木を作ったようなものでもある
  • このつぶした円周は、「円だったとしたら時計回りに回る」ような動き方を「木の上」で行うことができて、それは、木の外側をなぞりながら木を一周するものに相当する
  • T_e: S^1/\sim _eと書いて、単位円S^1を、ブラウン散歩eという意味での点の同一視関係\sim_eによって商を取ったものが、CRT T_e(eというブラウン散歩によるCRT木である、と読む
  • ブラウン散歩では、時刻パラメタ0 \le s \le 1があった
  • T_eは木であるので、その上の点a \in T_eのように書ける
  • ブラウン散歩eとそれに対応するCRTT_eとの間には、次のような対応付けマッピングがあるp_e(u) = a; 0 \le u \le 1, a \in T_e
    • 特に、木の上の一つの点a \in T_eにはp_e(u_1) = a, p_e(u_2) = aのように、複数の0 \le u_i \le 1が対応づく。さらに特に、T_e上で枝分かれするところでは3個(以上)の0 \le u_i \le 1が対応する
  • 木の周回弧とそれに対応する、ブラウン散歩の時間セグメントの関係は次のように定める
    • 木の上の二点a,b \in T_eがあるとき、aからbへと木を時計回りに周回することを考える。周回なので、木の枝のこちら側かあちら側かの区別ができるので、複数の周回の仕方がある
    • それはp(u_a1)=p(u_a2)=ap(u_b1)=p(u_b2)=bとで考えれば、u_a1-> u_b1, u_a1-> u_b2,u_a2 -> u_b1, u_a2 -> u_b2の4通りがあるようなものである。この4通りについて、0 \le u_*i \le 1なる時刻パラメタで考えたときの最短時間を、T_e上の2点の時計回りの弧と定め、[a,b]と書くことにする。
    • [b,a]と木の上の2点を入れ替えると、ルートノード(s=0に対応する点)を通過するような周回路が対応する
    • この[a,b]は、次の記事での、ラベル付けされたCRT上の2点間の距離の定義で使用する