ぱらぱらめくる『Shannon Information Theory and Molecular Biology』

  • テキスト(PDF)
  • 普通に「ぱらぱらめくる」のではなくて、自分なりの思い込みを入れつつ、「ななめ読み」してみることにする
  • 1 Introduction
    • 情報(異同)を伝えることは、情報を運んでいるキャリヤとキャリヤに情報を読み取るデバイスでできている。そこには記法がある
    • "アルファベット"とその並びと文法
    • 『ぱらぱら読者の注』
      • "アルファベット"は「紙に書かれ」ていてもよいし、「音シグナル」の連なりでもよいだろう。DNAは塩基の並び
        • ただし、ここでは、"アルファベット"は1次元配列であるとしている
  • 2 Shannon measures of information
    • 情報量を定量的に取り扱う
    • エントロピー
      • H(X)=-\sum_{i=1}^K p(x_i)\log(p(x_i)
    • 相互情報量(Mutual information)
      • 片方からもう片方が推定できてしまうか否か
      • Information Divergence ID(Kullback-Leibler divergence)
    • Channel capacity
      • 入力と出力とを持つものがChannelで、その入出力間の変化を情報量的に定量化したもの
  • 3 Summary of molecular biology
    • ここではDNA,mRNA,タンパク質とその転写翻訳制御機構についてのみ扱っている
    • 『ぱらぱら読者の注』
      • DNA,mRNA,タンパク質は分子遺伝学。分子遺伝学のほかに分子生物学がある
  • 4 Biological information
    • DNA配列がコードしている生物学的情報とは何かという一大議論があったが、「意味」はさておこう、という立場で進む
    • 『ぱらぱら読者の注』
      • 生物には、分子レベル・細胞レベル・組織レベル・臓器レベル・個体レベル・集団レベル・生態系レベルでの「情報キャリア」と「読み取りルール」があるので、話はより複雑。こちらの問題は、「生物学的な意味」とは別のこと
  • 5 The DNA-to-protein bio-molecular channel
    • DNAseq から情報を運べる形にして(encoding)、移送する。移送先で読み取る(decoding)
    • Source, Source coding, channel coding, Channel, Coding decoder, Source decoder, Userという流れ。Noiseの混入という考え方
    • RedundancyはNoiseに対する頑健性を与える要素(の一つ)
  • 6 Finding splicing sites in precursor mRNA
    • スプライシングが成功するためにはその両端の位置を正確に確認できる仕組みが必要
    • 「正確に確認」〜decoding が成功する
  • 7 Site redundancy for locating binding sites
    • コンセンサスとそこからのブレ。ブレの程度によって読み取りを制御している、という想定
  • 8 Discriminating between coding and non-coding regions
  • 9 tRNA secondary structure prediction
    • tRNA分子の塩基の位置のペアに関する情報量で評価する
  • 10 BLOSUM matrices of similarity between proteins
  • 11 Conclusions
    • 『ぱらぱら読者の注』
      • このPDFでいうところの、情報量で評価する、とは、情報量を統計量として対象の異同を評価するという意味合いのようだ
      • 情報理論を持ち込むとしたら、「正確に実現する」ことに着目するのもよいが、「正確さをある程度に制御して実現する」という仕組みを定量的に解釈するためにも使えるはずで、その観点を加えられそうな感じ→次項の「『決断』と情報量」はそういう意味合いでのメモ
  • メモ
    • こちらで「決断」のことを書いている
    • インプットがあって、「決断」をして、「アウトプット」が得られる
    • Decision theoryのことを考えるのは、「情報の使い方〜『決断器械』の特性〜」について考えること