pivot transformation 考

  • 昨日、pivot transfromationと思しき変換をRで書いた
  • 合ってそうだけれど、変換がパラメタに敏感に変化して発散することもあるので、「いい感じの形」をうまく描くのには成功していない
  • …ので、そもそも、どういう変換になっているの?というのを考えて、「そもそも」から了解するに至りたい、ということで、いくつか考えてみる
-今、空間にある直線hを取る
-曲面上の点xとその接面Tとをとる
-Tとhとの交点をQとする
-このQを射影変換する
-射影変換するにあたって、直線L上の2点X,Yが「不動点」となるような射影変換を考える
-そのような射影変換は、X,Yともう1つh上にない点Zとが作る三角形を基本として行う
-この三角形X,Y,Zにさらに射影変換のためのプレーヤーを追加する
-直線XZ上に2点L,Mを取る
-三角形X,Y,Zを乗せた平面上にあって、Yを通る直線vを取る
-射影変換は、X,Y,Zをの載せた平面上で行う
-直線QLとvとの交点をQ2とする
-直線MQ2とhとの交点をPとする
-さらにPを通りhに垂直な面Sを取る
-Sと直線xQとの交点をRとし、このRをpivot transformation の移った先とする…(らしい)
  • ここでは渦(vortex)の変換に限定して考えよう
  • まず、平面をpivot transformationするとどうなるかというと、直線hとの交点Qは平面上のすべての点で共通であるので、射影変換した結果としての直線h上の点Pは同一。Pを通る面Sと、考えている平面上のすべての点は、点Qを通る直線と同一視されその直線と面Sとの交点に移されるから、結局
  • 『平面はpivot transformationによって直線に移される』
  • 射影変換が『直線を点とみなす〜点に移す』こととの対応として興味深い
  • 変換対象を「渦」にする
  • また、射影像を作る平面Sは軸hに垂直とする(必ずしもそうしないバージョンも考えた方がよさそうだけれど…)
  • 渦は、だんだん大きくなる円を並べたもの
  • 円の接面を作って考えると、ある軸上に頂点のある円錐が並んだものになる
  • 渦の軸が変換軸hと重なっている場合
    • 個々の円上の点のすべてに対応するQは同一なので、結局この円は、同一平面Sに乗ることになる。したがって、層状になった円は変換後も層状になる。また、射影変換では、層同士の間隔に拡大縮小はあるものの、順序は保つので(不動点の間では)、渦は、円筒の半径があるルールで増減する形になる。壺みたいな。
  • 渦の軸が変換軸hと並行であるが一致はしない場合
    • 円の層として考える
    • 円上の点のそれぞれの接面は異なる点でhと交わるから、射影変換後の点Pは異なる
    • 渦の先端では、接面はhと並行になるので、交点Qは無限遠となる。したがってPも無限遠となる。したがって、渦の先端に向かうに従い、この無限遠に相当するPに収束して行く。そこを通る面S上に変換後の円を作ることになる。その点は渦の先端の点をhに並行に無限遠まで動かした点となる。実際、収束の具合を考えると、「ある無限遠点」に収束するのではなく、「渦の軸の両端を無限遠にまで伸ばした直線」に収束する
    • それ以外の「円」については次のように考える
    • 円の各点の接面は、円周上の点のうち、軸hに一番近い点の接面と一番遠い点の接面とがhをよぎる点の間をよぎる。よぎる点は、円を周回すると上下1往復する。その往復範囲は、だんだんに両端から狭まってくる。最終的には、渦の外側に向かってどんどん平たくなるので、どんどん狭くなる
    • したがって、層状の円は平らな面におさまっていたけれど、それに対して傾斜(曲がりもある)した「ぐるり」に移る
    • 傾斜した「ぐるり」の大きさは傾斜が緩い方が大きいので、結局、真ん中に串を刺したような、それでも、その串のごく近傍は無限遠までつながっているような形になる。無限遠を含んでいるので、現実界では表示しにくいが
  • 変換軸hから並行に動かした渦の軸を、この二つの軸を含む平面内で回転させた場合
    • 渦の軸を傾けると、渦の先端の接面が軸hと交わるようになり、その交点を通るSは特異的な面となる。また、先端が有限座標の1点として存在することになる。
    • それとは逆に、先端以外の点の接面の中に軸hと並行なものが登場する。そのような点を含む層状円は変換後の「ぐるり」が無限遠点を含むこととなり、「ぐるり」ではなくなる。その無限遠点の近傍ははるかかなたなので、出来上がる曲面は無限遠に向かって閉じていないものができる
  • さて。全体として「閉じた」曲面を取り出すには、
    • (1)渦の先端が有限世界の点となるように渦の軸を傾けるのがよさそうだ
    • (2)また、無限遠が入ってこないように、何かしら発散先を押し込む工夫も要りそうだ
  • そうすれば、穴のあいた曲面が作れそう
    • その穴は貫通している(トーラスができる)かもしれないし、内部にとどまっているかもしれない
    • トーラスになるのであれば、それは、発生上、口と肛門とがある動物だし、くぼんでいるだけなら、口と肛門が同じ動物である。脊索もくぼんでいるだけの方か…