曲率テンソル
- (微分可能な)多様体がある
- 多様体はつながりを持って広がっている
- その多様体は曲がっている(かもしれない)
- ある場所では伸びていて、ある場所では縮んでいるかもしれない
- 伸び縮みの具合を場所ごとに考えるときには、場所に張り付いたベクトルの長さを気にする必要がある
- また、伸び縮みの結果、2つのベクトルの作る角度が変わるかもしれない
- 局所の伸び縮み具合を説明するのに必要な道具は、任意のベクトルペアに内積を定義することである
- n次元多様体に張り付いたベクトルの内積を定めるのは、nxn行列。これをリーマンの計量テンソルと呼び、2階のテンソルである
- 多様体上に張り付いたベクトルを滑らかに動かしつつ、その動きに困ったことがおきないようにうまく動かすルールを作りたい
- 多様体はつながっているので、どういう風につながっているかは、適当に決めることができるが、計量が定まっていると張り付いたベクトルをうまく動かすには、それなりのルールが必要になる
- そのうまいルールの一つがレヴィ・チビタの接続である
- レヴィ・チビタの接続でつじつまが合うようにするためには、多様体上に張り付いたベクトルのトリオに関してうまいルールが必要になる
- そのルールを書いたのが、クリストッフェル記号である
- 2階のテンソルであるリーマン計量テンソルの成分を使って、ベクトルトリオについて定まる。
- "The Christoffel symbols of the second kind are the connection coefficients—in a coordinate basis—of the Levi-Civita connection, and since this connection has zero torsion, then in this basis the connection coefficients are symmetric, i.e., {\displaystyle \Gamma ^{k}{}_{ij}=\Gamma ^{k}{}_{ji}\,} \Gamma ^{k}{}_{ij}=\Gamma ^{k}{}_{ji}\,.[12] For this reason a torsion-free connection is often called 'symmetric'."(英語版Wikiより)
- 多様体上をベクトルがぐるっと回って戻ったときに、とてもうまい具合だと、元のベクトルと一致するし、一致しないということは、動いてきた多様体が曲がっていたことを表すので、それを定量するのが曲率を表すテンソルで、リーマンの曲率テンソル。
- はっきりわかっていないのだが、「どの方向のベクトルが」回るのか、回るためには、「3方向を考慮する必要がある」ので、結果として4方向を考慮することになり、リーマンの曲率テンソルは4階のテンソルになるらしい。
- そしてそのリーマンの曲率テンソルは、クリストッフェル記号を使って表されるから、結局、リーマン計量テンソル(2階)と接続とで決まる。
- このリーマンの曲率テンソル(4階)が曲がり具合・形のゆがみを表している。
- 同じ4階のテンソルにリーマン・クリストッフェルの曲率テンソルがある。情報量は同じで、値の取り方が変わるだけ
- 情報量が多すぎるので、減らす(縮約)すると、リッチテンソル(2階のテンソル)になり、さらにへらすと、スカラー(0階)になる。