第2章 毛管現象と重力〜駆け足で読む『表面張力の物理学』〜

  • 液体の振る舞いは変わっていて、重力に逆らうこともある。架橋を生じたり、傾いた台の上を上昇したり、細い管の内部を上昇する。また、重力の影響下では水滴は球ではなくなる
  • 液体の振る舞いが「変わっている」と判断するのは、(そう判断する人間が)そんな液体の振る舞いが目立たないスケールや相を基準にして生きているから
  • 逆に、そのような「変わった振る舞い」が普通であるようなスケールや相の中で「生存競争」にさらされれば、その「変わった振る舞い」を大いに活用した性質が突出して選択されるだろう
  • 2.1 毛管長
    • 現象の長さの尺度がある値を越えないと、重力は問題とならない、そんな長さがあるという
    • その限界値を毛管長(capillary length)と言う
  • 2.4 チューブの中の毛管上昇〜Jurinの法則
    • 濡れている状態のエネルギーと乾いた状態のエネルギーとで、「乾いた面が新たに濡れた状態になる」ことがエネルギー的により安定であるとき、液体は、動こうとする。それが重力に逆らって起きると、「上昇」するし、多孔性物質(海綿など)なら、「浸透」する