<講義1> PCクラスタの作り方

  1. PCクラスタの作り方
    • PCクラスタとは?
      • いわゆるパソコン(PC)は、それぞれが単独に動くものだが、それらをネットワークでつないで、1つの処理を実行するように設定したシステムのこと
    • PCクラスタの導入とは
      • 要求計算機性能を満たすハードウェアを手に入れる
      • ハードウェアを組み立てる
      • クラスタ化のためのソフトウェアを入れる
      • 使う
      • メンテナンスする
      • スケールアップ・チューンアップする
    • ハードウェアの入手部分以外のコスト削減が可能
  2. まずは作ってみよう:PCクラスタ構築の実際
    • ハードウェア:複数台のPCとネットワーク接続機器の入手
      • Linux動作確認・ネットワーク接続OKのPCとネットワーク機器を購入、または
      • すでに複数台のLinuxPC+ネットワーク接続済みの機器セットを購入
    • ソフトウェア
    • インストールするソフトウェア
    • Linuxディストリビューションの選択
    • 並列ライブラリとは
      • PCクラスタは『分散並列機』
      • 複数のCPUが存在し、それぞれのCPUがメモリを有する
      • 通常はCPU内メモリは当該CPUからのみアクセス可能である
      • クラスタでつながれたCPU同士が自身以外のCPUのメモリにアクセスすることがPCクラスタの仕組みである
      • あるCPUから他のCPUのメモリにアクセスするための仕組みを『メッセージパッシング』と呼び、この機能を実現するためのソフトウェアが『並列ライブラリ』である
    • ソフトウェアのインストール
  3. 構築上の留意点
    • ハードウェア
      • PC
        • メモリ
        • チップセット
        • CPU
        • ネットワークカードとそのドライバ
        • ハブ
        • ハードディスクとそのデータ転送方式
      • ネットワーク:並列PC間のデータ転送の効率化のため
        • PCあたりのネットワークカード数
        • 連結トポロジ
        • Ethernetとその代替
    • ソフトウェア
      • カーネルの再構築
        • 必要機能のみの稼動に限定
        • Linuxのネットワーク関連部分の更新
        • PCクラスタに比較的特有なソフトウェアとの互換性の維持
      • 複数PCリソースの共有管理のためのツール
        • 複数ノードPCをサーバとそのクライアントに分ける『サーバ・クライアントシステム』
          • NFS(Network File System):ファイルの共有
          • NIS(Network Information Service):ユーザの共有
          • NTP(Network Time Protocol):時計の共有
        • 複数ノードPCに対して一括してインストール可能なアプリケーション
      • 並列プログラム作成・実行のためのツール