ぱらぱらめくる『群の表現論 序説』
- 作者: 高瀬幸一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/05/31
- メディア: 単行本
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まえがき ぱらぱらめくる『群の表現論 序説』
- まえがき
- 対称性
- n次正方行列とその部分集合
- 次元ユークリッド空間上の点とn次正方行列を対応づけると空間全体が行列の集合に対応づく
- (n次正方)行列全体は積に関して群
- その部分集合も取れて、それは次元ユークリッド空間の亜空間
- 部分群と亜空間とが対応づく
- 亜空間を
- それに対応して正方行列の(部分)群が、有限群、コンパクト群、局所コンパクト群となる
- 幾何学的な特徴での階層づけが群にも持ちこまれた
- 群には別の階層づけもある
- それぞれの特徴づけごとに表現論についても語るべきことがある(なぜなら、表現論は群を行列に引きうつして行う作業なので)
- この本は、そんな群の表現論を「抽象的な局所コンパクト群」に限って扱うことで、「群の表現とは何か」についての見通しを与えることを目指している本田と言う
- 表現論の目的。群上の関数の分析はその一つ
- たとえば『実数全体を整数全体で割った剰余類群というコンパクト群』のユニタリ表現から三角関数というものが「群」「群の表現」の立場から定義される、など。
第0章 表現ってなんですか? ぱらぱらめくる『群の表現論 序説』
- 定義を確認
- 群とは
- 群の準同型写像とは
- ベクトル空間とは
- さて群の表現の定義を:
- 群Gがあったとする。体F上のベクトル空間Vに対して、群の準同型写像が与えられたとする。このときを群Gの表現と呼ぶ
- を群Gの空間V上の表現とも呼ぶ
- Vを表現の表現空間とも言う
- 群Gがあったとする。体F上のベクトル空間Vに対して、群の準同型写像が与えられたとする。このときを群Gの表現と呼ぶ
- どんなことが気になるか
- Gの構成要素同士の関係(位相)
- 空間の次元、有限次元、無限次元
- 表現部分空間に対応する群の部分空間、それらの間にある表現は部分表現
- 表現が複数あっても、それが本質的に同じ(同型)なのか本質的に同じでないのかが問題になる
- 有限群の場合、空間は群の異なる部分空間の直和に分解できる。このように分解できるような表現たちは既約表現と呼ばれる
- 既約表現の間のG-線形写像は自明なもの(全体か、{0}かのいずれか)しかない
- 表現はベクトル空間に対応づくものなので、基底の取り方で変わったりしますが、基底の取り方で変わらないものもあり、そのようなもの(の一つが)指標と呼ばれ、表現(のセット)の特長を捉えるのに役に立つ
- うまい既約表現の取り方には、それらが「正規直交関係」にあるということと対応づけることもよい考えであり、実際、そのようにする方法もある
- 群の表現もあれば環の表現もある
- 必要な定義
- 体Fに関して、F-代数とは何か、F-代数の準同型写像とは何か
- ベクトル空間がやはり必要
- 群の元を基底としてそれが張るベクトル空間には代数構造になっているこれを群が作る環(群環)である
- その群環の代数の表現と元の群の表現とはもちろん密接な関係があって、それが群の表現と環の表現との
- 必要な定義
- フーリエ変換・三角関数と群
- 群があって、それが実数直線と実数の和を群の演算とみなしたものになぞらえられているとする
- 群論的な風味をつけるとアーベル群(演算順序を入れ替えてもよい)だし加法群、とか言うのだろう
- いずれにしろ、群の要素x,y,zがあったらx+y=zというような関係があるよ、という話
- これを複素数体の乗法群と関係づけよう、という話
- このような「準同型写像」は色々ある。実数の0というのは、複素数の1に対応づけるというのは譲れないが、それ以外は変えられる
- どう変えられるかというと、実数直線の複素平面上の円へのぐるぐる巻きをどれくらいのピッチで巻くか、というように変えられる
- 実数直線になぞらえることのできる群が周波数の異なるな複素平面上の円への写像としての「群の表現」となった
- そしてのこの「群の表現」はその周波数を変えられるし、周波数は連続的に変えれば無限に取れるから、「群の表現」は無限にある
- この無限にある「群の表現」の要素という集合に何か演算を入れてやると、これまた群になる
- 周波数だから実数で、ここにも加法を演算としていれてやって、「群の表現」の加法的群を考えることができる
- 有限群が実数直線上の点の集合になぞらえられるとき、この「群の表現」の既約表現について考えることができて、それは有限個しかなくて、その線形和で話が済む
- 有限群ではなくて実数直線全体に話が広がって周期関数を考えることになっても発想は同じ
- 周期関数があったとき、実数の自然数による剰余類の上の連続関数というのが既約表現に対応することになり、それを使って任意の関数(無限遠に行ってようやく周期性が出る、という関数を持ちだして、すべての関数に周期性を仮定する、というフーリエ変換の話はこんなところで言い変えられる)が実数の自然数による剰余類群上の連続関数に分解できる
- 三角関数はそんな剰余類群上の連続関数の一つで(特殊な性質を持つ→というのがユニタリ表現と言うことか???)
- この話は、こちらのポントリャーギン双対とフーリエ変換の関係を読むと少しわかりやすいかもしれない
- 群があって、それが実数直線と実数の和を群の演算とみなしたものになぞらえられているとする
- 局所コンパクト群に限定して話を進めよう
- そのために必要ないくつかの道具立て・用語