伊原のゼータ函数のuの次数のこと

  • 伊原のゼータ函数と言うのがある
    • \zeta(u,X)^{-1} = \Pi_{[P]} (1-u^{|P|})
      • プライムサイクル P についての式
  • これが、エッジ形式の表現\zeta_E(u,X)^{-1} = det(I-uW)になるという話がある
    • 2つめの式だと、Wのサイズは2m \times 2m(mはグラフのエッジ本数)なので、uの最大次数は2mになる
    • 1つめの式だと、uの最大次数は大きくなりうる
  • この乖離について調べていたが、あまりはっきりと説明が見つからなかったのだが
  • こちらのp5のDefinition 1.1の注意書きがその説明のようだ。
uの次数がどんどん大きくなってしまう伊原の式は、「グラフがサイクルグラフ(ただのぐるりと周回するグラフ)の場合のときにのみ(iff = if and only if) 有限(次数)になり

そうでないときには、無限次数になってしまう。

なので、uは十分に小さくとるべし、という制約が入る。
ただし、この十分に小さくというのも、グラフが大きくなるととてつもなく小さくしなくてはいけなくなる。

その結果、行列式を使った表現(頂点によるゼータ函数、エッジによるゼータ函数)が導入された。