「勝負に出る」
- 昨日の続き
- 作者: 末次由紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/13
- メディア: コミック
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- 競技かるた(百人一首)では、25枚ずつを自陣に置いて、読まれてわかったら取る。自陣からとれば、1枚自陣が減る。相手陣からとったら、自陣の札を1枚、相手陣に移すので、やはり1枚自陣が減る。結局、早く自陣をなくした方が勝ち
- さて「読まれてわかったら取る」というのは「セオリー」だけれど、本当に「セオリー」なんだろうか?
- 「わからなくても、結構確率が高いときには取る=それなりの確率で『お手付き』になる」という作戦でも、結果として「勝つ」ことはあるのではないだろうか?
- ある場面で、自分の陣地の札を取る行動をすることを考える
- 正しく取る確率をp1とする。取ろうとしたけれど、正解札が自陣にあって、相手が取る確率をp2とする。空札の確率をqとする。正解札が相手陣にあって、相手は正解札を取る確率をrとする。
- p1の確率で自陣は1枚減る。p2の確率で相手陣は1枚減る。qの確率で自陣は1枚増え、相手陣は1枚減る。rの確率で自陣は1枚増え(送られる)、相手陣は2枚減る
- 同様に、相手の陣地の札を取る行動をすることを考える
- 正しく取る確率をp1とする。取ろうとしたけれど、正解札が相手陣にあって、相手が取る確率をp2とする。空札の確率をqとする。正解札が自陣にあって、相手は正解札を取る確率をrとする。
- p1の確率で自陣は1枚減る。p2の確率で相手陣は1枚減る。qの確率で自陣は1枚増え、相手陣は1枚減る。rの確率で自陣は1枚増え(送られる)、相手陣は2枚減る
- 結局、相手との差は、(-1)p1 + p2 +(1+1)q + (1+2)r が期待値なので、これが負になるようなp1,p2,q,rならば、「確定しなくても取る」のがよいのではないだろうか
- カルタならば、「待っていれば、確定的判断」ができますが、臨床判断では「本当の意味で」「確定」することはないので、このような判断をできるかどうかが問題になるのでしょう
- また、「期待値」がいくつだったら、行動に移せるか、ということも問題でしょう