安定の中に不安定

  • こちらで個体数の大きな変動モデルを扱っている
  • 数学セミナーの冒頭の式に誤植があったせいで、ちょっと、無駄な時間を取ったが、それはそれでよい勉強になったとも言えるが…
  • さて。
  • \frac{d N(t)}{dt} = r(1-\frac{N}{k})Nでは、増減0の状態に安定して収束する
  • 項を加えて\frac{d N(t)}{dt}=r(1-\frac{N}{k})N -\frac{\beta N^2}{\alpha^2 +N^2}とすると、パラメタの値の取り方によって急激な個体数の変化があるという
  • この挙動をとらえるために以下で考えている
    • (1)変数の変換
    • (2)等式の根の個数
  • 根が1個で安定、根が3個だと、最小・最大の根が収束点で、中央はポテンシャル的に頂上、ということが示される
  • 根が3個のときには、少しのずれでどちらの根へと収束するかが分岐する
  • 不安定に個体数が激変するという状況は、以下のような条件だろう
    • 2つの収束根の値の差が大きい
    • 2つの収束根に挟まれた範囲のポテンシャル変化が小さく、容易に(小さな攪乱効果で)乗り越えてしまう
  • 根の個数が2変換後変数の関数として引用記事では図示されているが、攪乱要因に脆弱かどうかの評価値を盛り込んだり、収束間差を盛り込んだりすると、定性的な現象を定量的に表すことができることになるようだ