駆け足で読む『生物数学入門』第4章 線形微分方程式:理論と例

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  • 差分を微分に置き換える
  • 話の展開は第1章と同じ
    • 表記、autonomous/non-autonomous, 線形・非線形、homogeneous/inhomogeneous
    • 解は指数関数と三角関数が基本
    • 定数係数線形同次微分方程式の一般解は固有値の算出を経る
    • 固有値の算出には、対応する行列を作って固有値分解する話が出る
    • 解の0への収束条件(安定性条件)は、差分のときと違って
      • すべての固有値が負であるか、負の実部を持つとき
      • 言い換えると固有値複素平面の左半分内に存在すること
      • その判定条件が"Routh-Hurwitzの判定基準"(こちら)
  • 高階方程式は、1階の連立方程式に変換
    • 1階連立微分方程式は、行列の指数関数で値の計算ができる
  • 行列になっているので、固有値の様子は、トレースと行列式の値によって質的に分類することが可能となる

n<-3
M<-matrix(rnorm(n^2),n,n)
# 固有値分解して
eigen.out<-eigen(M)
V<-eigen.out[[2]]
U<-solve(V)
t<-seq(from=0,to=1,length=100)*10

X<-matrix(0,length(t),n)
X[1,]<-rnorm(n)
for(i in 2:length(t)){
# 固有値の部分だけ、経過時間乗して、固有ベクトル行列たちでサンドイッチする
 X[i,]<-V%*%diag(eigen.out[[1]]^(t[i]-t[1]))%*%U %*%X[1,]
}
library(rgl)
plot3d(X[,1:3])
par(ask=TRUE)

plot(as.data.frame(X))

matplot(X,type="l")
  • 定数係数同次高階常微分方程式は、1次線形連立微分方程式にできる
    • 同次なので、原点は定常状態である。この周囲の安定性を考える
    • 安定性は、固有値の具合で決まる
    • 2次元線形系の場合には、平面(相平面)でこの様子を見ることができる
      • 安定性の分類
        • 漸近安定
        • 安定
        • 不安定
      • パターン分類
        • 安定な完全ノード(2つの固有値が(実数で)等しいとき)
        • 安定な不完全ノード(2つの固有値が実数で、ともに非負であるか、ともに非正である時)
        • サドル(2つの固有値が実数で符号が異なるとき)
        • 安定スパイラル(2つの固有値複素数で、その実部が負のとき)
        • センター(2つの固有値複素数で、その実部が0のとき)
        • 負安定スパイラル(2つの固有値複素数で、その実部が正のとき)