1. 線形代数の使い方 駆け足で読む『数学をいかに使うか』

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  • 線形空間
  • 線形写像で次のものを考える
  • 多項式多項式環(こちら)について用いる
    • Ker(T)=\{0\}であるということは、x,y\in VについてTx=Ty \Longleftrightarrow x=y
  • 定理1.1.
    • 0 \le n \in \mathbf{Z}としてn+1個の互いに相違なる実数y_0,y_1,...,y_nを与え、そのほかにn+1個の実数b_0,b_1,...,b_nを取る。b_0,b_1,...,b_nの中には同じものがあってよい。このときn次以下の実数係数の多項式f(x)で、\forall i =0,1,...,n, f(y_i)=b_iとなるものがただ一つ存在する
    • これを証明するのに、多項式f\in Vに対してT(f)=(f(y_0),f(y_1),...,f(y_n))と置けば、TはVからWへの線形写像であるが、Ker(T)=\{0\}を示すであることが示せるので、それをもってする
    • これにより、複数の点を通る多項式を見つけることができる(多項式補完→こちら)
    • Rでは多項式のパッケージpolynomを使って、多項式補完することができる
library(polynom)
# y=0を通る点を指定
n<-5
xs<-sample(0:100,n)
pc.out<-poly.calc(xs)
summary(pc.out)
plot(pc.out)
abline(h=0,col=2)
abline(v=xs,col=3)
# (x,y)点を指定
xs<-sample(0:10,n)
ys<-sample(0:10,n)

pc.out2<-poly.calc(xs,ys)
plot(pc.out2)
abline(h=ys,col=2)
abline(v=xs,col=3)

  • 定理1.2.
    • 定理1.1. のy_i,b_iのほかにn+1個の実数c_0,c_1,...,c_nを取る。c_0,c_1,...,c_nの中には同じものがあってもよい。このとき、\forall i =0,1,...,n, f(y_i)=b_i,\forall i =0,1,...,n, f'(y_i)=c_iとなる2n+1次以下の実係数の多項式fがただ一つ存在する。ただし、f'(x)f導関数である
    • これを証明するには、T(f)=(f(y_0),...,f(y_n),f'(y_0),...,f'(y_n))を定めた上で、Ker(T)=\{0\}を示せばよい
    • 多項式補完の延長で言えば、複数の点を通り、かつその点での微分(差分?)を満足する多項式を見つけることができることになる
  • これらは、線形写像を行列で考えるとき、行列式が非0であることに引き写すこともできる(こちら)
Ker(T)=\{x\in T | T(x)=0 \}
T(V)=\{Tx| x \in V\}
dim(T(V))+dim(Ker(T))=dim(V)
Ker(T)=\{0\} \Longleftrightarrow T(V) = W
# 4x+3y+z=2
# 3x+2y-3z=5
# x-3y-2z=-2
a <- matrix(c(4,3,1,3,2,-3,1,-3,-2), 3,3)       
b <- matrix(c(2,5,-2))                      
solve(a,b)