駆け足で読む『数学をいかに使うか』

数学をいかに使うか (ちくま学芸文庫)

数学をいかに使うか (ちくま学芸文庫)

  • ここで「駆け足で読む」ことの目標
    • どんな要素が「使うための数学」として取り上げられているかを俯瞰する
    • てふの書き方を網羅的に確認する
  • 数学的表現・数式を眺めずに「読み書きする」ことについて
    • 数学的表現・数式は、「文字列」のようでもあり「絵」のようでもあります
    • 大切なのは、それを「読める」こと、「書ける」こと
    • ここで言う、「読める」、「書ける」とは、ある表現・式を見たときに「口に出して読める」、「手書きで・TeXを用いて書ける」ということ
    • 「絵」として眺めると「どこから読む」かが定まらず、「全部を読んだ」かどうかが不明です
    • 「口に出して読む」、「書く」という作業をすると、以下2点が担保されます。それが大事です
      • 表現・式のすべてを網羅する
      • 「すべて」に順番がつく
  • この本の特徴
    • いろいろとつながりのある概念を説明する
    • 説明するにあたって、その概念が登場した経緯などが重要な場合もあるが、その点はゼロベースで査定しなおして、「現在」の視点で眺めたときに、何を取り上げ、何を取り上げないか、順番はどうするか、について心を砕いて書きたいと願って書いてある
  • この本『数学をいかに使うか』の主張が6章に書かれているので引用する
    • 『「…は…である」というよく知られた定理がある。私はこれは(中略でも)教室では、この言明を説明するだけでよく、証明してみせる必要はまったくないと思う。そんな証明はどんな教科書にもあって、それがわかる人はそれを読めばよい。それをわからない人がどれだけの割合であるかはともかくとして、その証明の論理はそれほど難しくないが退屈である(引用者 注。「まさにその通り」)。そんなことに時間を費やすよりは外積代数、微分形式、外微分などの易しい場合の使い方を教えた方がよい。「すべて厳密に」などとは絶対考えてはいけない。限られた時間で有向に数学の使い方を教えるには実際的であることが必要である』
  • 線形代数微積分の初歩に続くもの
  • 目次