2011-09-24 ぱらぱらめくる『かたち〜自然が創り出す美しいパターン〜』 ぱらぱらめくるシリーズ Betti かたち: 自然が創り出す美しいパターン作者: フィリップ・ボール,林 大出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2011/09/09メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 58回この商品を含むブログ (14件) を見る 1. ものの形 パターンと形態 パターンがある、形がある 生物学的な形? 進化・遺伝・遺伝子 数学・モデル 2. ハチの巣の教訓 泡で築く 多面体とオイラーの公式→こちら 頂点の数 - 辺の数 + 面の数 = 2 穴あきの場合は穴の数gを使ってオイラー標数 頂点の数 - 辺の数 + 面の数 = 2 - 2g 次元を一般化して多胞体にするとシュレーフリのn次元公式→こちら 「n次元の図形(単体的複体)のm次元の辺の数を とするとき交代和」は オイラー標数(こちら) こちらやこちらやこちらやこちらも参考 Betti数で多次元空間を特徴づける→こちら ここでもメモしていた… R package "mfr"があるらしい(こちら)が、Windows版がない??? グラフとBetti数(こちら) 関連事項:グラフのトポロジー→こちら、そしてGenus→こちら フラーレン(炭素骨格が作る閉じた立体構造)は、オイラー標数を考えれば、6角形の中に5角形を持つことがわかるが、化学者がフラーレンの骨格に気付いた後でオイラー標数との関係に気付いたらしい。数学を勉強しておくことは、こういうときに使えるようにするためでもあるのか… 泡・表面張力がハチの巣の6角形の並びができることを説明する 同じ体積の「球」同士の接面は、平面になる ボロノイ図(こちら)のように 細胞など、相互に同じ階層に属する多数要素が、ボロノイ図のような構造をとる場合と、とらない場合とは、多数要素の「対等関係」が維持されているか、維持されていないかで決まるということか。 泡による設計は「節約」 空間を埋める安上がりなやり方 極小曲面→こちらやこちらやこちら 海綿の構造、滑面小胞体の構造、蝶の鱗粉、ウニの外骨格、サンゴ…→双曲幾何も???(こちら) 共連続構造(こちら) 3. 波を起こす 試験管の中の縞模様 BZ反応・化学シーソー 反応拡散系 ロトカの生態増減周期 エントロピーと場合の数 要素がたくさん、それぞれが実行、結果として集団にパターンや周期ができる 化学走性・粘菌 4. 体に書かれたもの 隠れる・警告する・擬態する 自己複製の役割 活性因子・抑制因子系 発生源とはけ口(シンク) 5. 野生のリズム 結晶化する「群れ」 生態、周期、相互作用 初期値に敏感 周期・倍周期・カオス 非常に多い(ほぼ無限)〜アボガドロ〜(化学)か、有限〜離散的〜(生物)か 有限・離散では、「ドリフト・アウト」したり、「濃淡」ができたりする 「ドリフト」「濃淡」はダイナミックな動きのトリガーとなり得る 6. 庭の草花はどう育つか〜ヒナギクの数学 らせん フィボナッチ数列 もっと一般的に、今とその前とを足して次の数を決める 黄金比 第二の活性因子・抑制因子系 パターンができることは織り込み済み。どんなパターンができるかは、初期値に敏感 7. 胚を展開する 節・縞模様、モルフォゲン 勾配形成と勾配を持ちいた頑健性