2011-03-09 スイッチと記憶の働きを兼ねること 神経生理 興味を持った記事がありました。 『PCの起動時間をゼロにする新開発「アトムトランジスタ」はまるで人間の脳』(こちら) この記事は、(僕には)わかりにくいのですが、成果発表元である、こちらの記事と併せて読んで、ようやくわかった気がします。 ポイントは2つなのですね。 ポイント1 回路で処理をするときの作業を2つに分けます。 ●A 「オン・オフ」のスイッチとして回路の流路を変化させながら使う。 ●B 持続的に一定の状態を保つことで、それを「記憶」とする。 従来のコンピュータ回路では、●A,●Bを別の素子で作っていた。 脳神経系は●Aも●Bも神経細胞という同一の素子で作っていた。 アトムトランジスタは、コンピュータ素子でありながら、神経細胞のように、●Aと●Bとの両方の役割を果たせているところが、「脳神経系」に近づいている。 ポイント2 実用上の利益(生産コスト・ランニングコスト・起動時間)がある。 工学世界では、ポイント1もポイント2も重要ですが、生物モデルを考えるときには、ポイント1が重要になりそうです。 あるものの状態変化で、どういう役割を果たしうるか。 状態変化は、どういう風にもたらすか。 状態推移に制約があるか(今回の場合は、状態変化に電圧が使ってあって、電圧という1変数が直線上に並ぶ、複数の状態間の移行を制御していました)。 神経と言えば(こちら)