てふ

TeXの何が面倒くさいかって、TeX記法に沿ってテキストファイルを書いて、それを「見せる」形にする部分が、「コンパイル」の作業と同様に手続きがあることでしょう。e^{i\pi} = -1というように、TeX記法であることの宣言を

[tex:*****]

とするだけで、表示してくれる(という)はてなの機能は、TeX文書作成用の作業台としてらくちんである。
というわけで、何度も挫折したTeXの基本記法を覚えることとしよう。。。今度は挫折しないで。

  • まず、○分の×。通常のワープロなどで書きにくい書式の代表例。
[tex:\frac{1}{2}]
[tex: はTeX記法の宣言開始。]で閉じている。
\で、"frac"が特殊な扱いを受けることを示す。
fracは、2つの引数を{},{}の中にとって、第1引数を分子、第2引数を分母とする。
省略形として、[tex:\frac12],[tex:\frac1{2}]、[tex:\frac{1}2]もありだが、例外を覚えるよりは、原則を覚える方が結局は早いので、原則形をおぼえることとする。また、n/xのように、\fracの引数は、分子・分母それぞれ文字ひとつだが、\fracnxとなって、ヒトもわかりにくければ、機械も理解しにくいので、このような場合には、[tex:\frac{n}{x}]と書くか、[tex:\frac~nx]と書いて、\fracの\の影響範囲を"~"で断ち切る

実際には、この通り。
\frac{1}{2}
~を使わずに{n}{x}を使って
\frac{n}{x}と書くか、
~を使って、\frac~nx

  • 上付き、下付き半角。べき乗を表したり、添え字に用いたりと多用する、上付き半角・下付き半角。ワープロでも簡単に実現できる記法だが、TeXでは次の通り。
[tex:a^{bcd}]
[tex:x_{k}]
上付きを示す"^"、下付きを示す"_"。上付き・下付きで示すべき文字列は{}でくくる。
上付き・下付き文字が1文字の場合は、省略形として、[tex:a^b][tex:x_k]も可。

a^{bcd}
x_{k}

  • ここで注意。上付き・下付きを用いると『はてな』の(?)のブラウザ表示上は、行の罫線にずれが出てくるらしく、一塊の表記内容は、一括して作るのがよい。具体的には
[tex:a^{bcd}]続けて次のTeX記法宣言[tex:x_{k}]

とすると
a^{bcd}続けて次のTeX記法宣言x_{k}
というように、はじめのTeX記法部分と、後のTeX記法部分の上・下半角関係が不自然になる。両者を密着記載すると
a^{bcd}x_{k}これを

[tex:a^{bcd}x_{k}]と書けば

a^{bcd}x_{k} と、意図どおりになる。

\宣言をして、ギリシャ文字名を記載する。大文字の場合は大文字始まり、小文字の場合は、小文字始まりとする。ただし、アルファベットでギリシャ文字を代用する場合には、この記法がエラーになることに注意。
[tex:\Delta][tex:\delta]
[tex:\Epsilon][tex:\epsilon]
[tex:\Gamma][tex:\gamma]
[tex:\Tau][tex:\tau]
[tex:\Chi][tex:\chi]

\Delta\delta
\Epsilon\epsilon
\Gamma\gamma
\Tau\tau
\Chi\chi

  • ギリシャ文字が特別な添え字形式をとる場合。\Sigma\Piを用いて、複数の値の和や積を表すときは、上で示したギリシャ文字記法とは異なるものを用いる。
和の記号として、ギリシャ文字Sigmaを用いるわけであるが、Sigmaの代わりに、"sum"として呼び出すと、上付き・下付きのとり方が異なる。また、sumはさらにLargeという記法指定を拡張指定することで、表記として完成する。
まず、ギリシャ文字に下付き、上付き記法を組みあわせる。
[tex:\Sigma_{i=1}^{n-1}]
[tex:\Pi_{i=1}^{n-1}]
ついで、和を表す記法を用いる。
[tex:\sum_{i=1}^{n-1}]
sumの拡張書式
[tex:\Large\sum_{i=1}^{n-1}]
乗算は"prod"
[tex:\prod_{i=1}^{n-1}]
sumの拡張書式
[tex:\Large\prod_{i=1}^{n-1}]

まず、ギリシャ文字に下付き、上付き記法
\Sigma_{i=1}^{n-1}
\Pi_{i=1}^{n-1}
ついで、和を表す記法を用いる。
\sum_{i=1}^{n-1}
sumの拡張書式
\Large\sum_{i=1}^{n-1}
乗算は"prod"
\prod_{i=1}^{n-1}
sumの拡張書式
\Large\prod_{i=1}^{n-1}
その他の演算子演算子: LaTeXを参考に入力してみれば、ほぼ解決する。
ついでに、2項関係(左辺と右辺の関係(等号・不等号、そのた・・・)は二項関係の記号: LaTeXを参照のこと。例としては、集合の要素を表すときとのその否定形は、

[tex:a\in\Theta]
2項関係の否定は、関係記号の前に\notを付ける
[tex:a\not\in\Theta]

a\in\Theta
a\not\in\Theta

"lim"が特殊記号として登録されており、それは2つの値のセットを引数としてとる。今は、nから無限大へ、という引数をとるので、{n\to\infty}とした。無限大も特殊記号なので、\で始まる"\infty"という特殊文字を指定している。
[tex:e^x=\lim_{n\to\infty}(1+\frac{x}{n})^n] -9から99へ、だと
[tex:e^x=\lim_{-9\to99}(1+\frac{x}{n})^n]
ちなみに、limを特殊記号で指定せずに、文字列としてlimと書くと、
[tex:e^x=lim_{n\to\infty} (1+\frac{x}{n})^n]
ただし、mimeTeXのホームページ[http://www.forkosh.com/mimetex.html:title]では
[tex:e^x=\lim_{n\to\infty} \left(1+\frac~xn\right)^n]
のように、limの後、\left ... \rightという特殊記号を使っている。括弧の左と右なのだと思うが、今回の記法においては、取り外し可能である。mimeTeXのホームページでは、さらに、\Largeも用いて次のように書いている。
[tex:\Large e^x=\lim_{n\to\infty}(1+\frac~xn)^n]

e^x=\lim_{n\to\infty}(1+\frac{x}{n})^n -9から99へ、だと
e^x=\lim_{-9\to99}(1+\frac{x}{n})^n
ちなみに、limを特殊記号で指定せずに、文字列としてlimと書くと、
e^x=lim_{n\to\infty} (1+\frac{x}{n})^n
ただし、mimeTeXのホームページmimetex.htmlでは
e^x=\lim_{n\to\infty} \left(1+\frac~xn\right)^n
のように、limの後、\left ... \rightという特殊記号を使っている。括弧の左と右なのだと思うが、今回の記法においては、取り外し可能である。mimeTeXのホームページでは、さらに、\Largeも用いて次のように書いている。
\Large e^x=\lim_{n\to\infty}(1+\frac~xn)^n

  • いわゆる記号ではない書式。文字の上に線を引く(上線)
[tex:\overline{X_{i}}]

\overline{X_{i}}