安定分布

  • 昨日の記事で1歩の歩幅がときとしてとても大きくなるような酔歩であるレヴィ飛行について書いた
    • そこではコーシー分布を用いた
    • コーシー分布は、1次モーメントも2次モーメントも存在しない分布
    • モーメントを用いて分布の特徴を表そうとするときに、このことは問題になる(また、モーメントを教えてくれる関数である積率母関数も使えない)
    • だが、コーシー分布は「安定分布」と呼ばれる分布に属する
    • 安定分布は、ある分布に従う、複数の独立な確率変数を足し合わせたときに、部分を構成している分布になるという特徴を持って定義されているが、それを考えるときに、特性関数というのが便利である
  • さて、こちらでは、フェノタイプの分散を2つの独立な確率変数の和で表して、分散の足し算が成り立つ話しを書いた
    • それは遺伝率に関係する話だった
    • こちらの話しでは、足し合わせる確率変数は異なる分布に従っていてもよい
    • この分散の足し合わせは、中心極限定理であって、そこでは「2次モーメントが存在するような分布に従う2つの確率変数が、相互に独立であるとき、その和は、分散が、2変数の分散の和であるような正規分布に収束する」というものである
  • 浮動の話し、遺伝率の話しの両方は、どちらも、相互に独立な確率変数の足し合わせに関することだった
    • 2次モーメントが存在すれば、中心極限定理と関係した話し
    • モーメントも忘れたいけれども、うまいこと、確率変数を扱いたければ、特性関数を使った上で、うまく取り扱える安定分布のことをかんがえればよい、とそんなところでつながってくる
  • さて、問題は、安定分布とそれを取り扱うための特性関数(さらにそれを取り扱うための複素関数)の取り扱いが、ぼんやりとしていてわからないこと